ロックミュージシャン、ノーノー(Nor Naw)の結婚式〜教会編
ミャンマーで有名なロックミュージシャンであるノーノー、縁あって彼の結婚式に先日(1ヶ月前だが)招待された。招待状を見ると、朝は教会で結婚式が行われ夜は最近オープンしたロッテホテルでの披露宴だ。教会ははうちのすぐ近くだったので、いつもより早起きして教会へ向かった。
この日9月30日は青空に白い雲という結婚式日和だ。しかし、ミャンマーの習慣では、雨季にあたる雨安居(7月から10月あたりにかけての3ヶ月間)は結婚式を挙げられないことになっている。今年のミャンマー暦だと雨季明けのダディンジュの満月は10月4日で、今日の結婚式はまだ雨安居だ。ただし、これは仏教から来ている習慣だ。ノーノーはキリスト教徒なので仏教徒のミャンマー人も「まあいいんじゃない?」と、あまり気にしてない。
新郎であるノーノーはカチン(ジンポー)人で新婦はシャン州のコーカン(果敢)人という日本人からすると異色のカップル。でも、ミャンマーだと違う民族同士の結婚はごくごく一般的なので、これにもあまり気にしないようだ。
ノーノーはアルバムも数枚出していて、ミャンマー人ならほとんどの人が知っているという有名なロックミュージシャン。Youtubeに彼の曲もアップされているので、代表的な2曲を紹介する。
アタィンテッアルン / A Tine Htet A Lun(作詞作曲: ノーノー)
10年ほど前、この曲名をタイトルとしたアルバムで、CITY FM年間最多アルバムセールス賞(男性部門)を受賞。
テレビCMなどに使われたり、カバーもされた曲。
式の開始時刻は9時と招待状には印刷されていたので、私は日本人らしく律儀に9時前には到着した。でも出席者はまばら。やはり結婚式もミャンマー時間ということで、始まったのは9時半頃だった。
少年少女の先導により新婦が父親と一緒にゆっくりと入場してきた。そして新郎も揃い牧師による厳かに話が始まった。といってもここはミャンマー、たくさんのカメラマンが(私もだが)あっちこっちに移動したり、出席者もボソボソと声が聞こえてきたりスマホで写真を撮ったりとみんな和んでいる。そもそも、スーツにネクタイ姿の人やミャンマーの正装であるタイポンなどを着ている出席者はほとんどいない。正装しているのは親族くらいだ。みんなその辺に遊びに行くような格好だ。
式は1時間位で終わった。その後は友人のミュージシャンによる歌が始まった。まずは、実力派女性歌手のアイリンズィンマミン。曲のタイトルは分からないが、「永遠に一緒に」がテーマのラブソングで結婚にぴったりの曲だ。
こちらが当日録音した彼女の歌声。
彼女の後に男性シンガーのユリとエルルンワーが祝福の歌をそれぞれ歌った。
式も終わり皆ぞろぞろと教会の裏手に出ていく。ついていくと、そこは昼食会場だった。時計を見ると11時半だ。
会場で振る舞われていたのは、カレーで煮込んだ鳥のモモ肉が乗ったダンバウ。私の好物でもあるダンバウは元々インドのビリヤニと同じ料理なのだが、なぜかミャンマーでは結婚式の料理として定番になっている。朝食抜きだった私は、追加のご飯ももらい一気に平らげた。そしてデザート、こちらも結婚式では定番のアイスクリームだ。バニラ、チョコレート、イチゴの3種類があったが、やはりアイスクリームはバニラに限る。2人分食べてしまった。
ノーノー結婚式、午前の部は満腹で終わった。
ロックミュージシャン、ノーノー(Nor Naw)の結婚式〜ホテル編 に続く
※ノーノーのローマ字表記:本人は Nor Naw を使っているが、一般のミャンマー人は Naw Naw と書く人が多い。Youtubeで検索の場合は両方で試したほうがいい。ちなみに、Nor Nawはカチン語→ローマ字でこういう表記になるそうだ。Naw Naw はカチン語→ミャンマー語→ローマ字というように途中にミャンマー語表記が挟まったからこうなるらしい。で、本人も一般のミャンマー人たちもローマ字表記方法がいろいろあっても気にしないそうだ。
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