ヤンゴンで34年続く日本料理の老舗「ふるさと」

ふるさと

今回のエンヤンミーティングは、ヤンゴンで最も古い日本料理の老舗レストラン「ふるさと」だ。午後7時、皆が集まると、何とオーナーのフヂ子さんが店に来ているではないか。ぜひということで、話を伺うことにした。

フヂ子さんに話を伺った

東京でビルマ人のご主人と出会ったことが始まりだった。ふじ子さんはご主人と結婚後、1967年に初めてビルマにやってきた。当時のビルマは社会主義&鎖国政策の真っ最中、日本人というと、大使館関係者、JICA、商社の人たちくらいだった。それでも、ビルマ人と結婚した日本人女性が数人いたという。

その頃、日本に一時帰国できるのは5年に一度ほどだった。乗った旅客機は、何と香港経由で東京まで飛んでいたビルマ航空だという。そういえば、1962年のネ・ウィン将軍によるクーデターまではバンコクよりラングーン(ヤンゴン)のほうが栄えていたというから、東京~ラングーン線があったとしても不思議ではない。

当時のチャットのレートは公式レートだと1ドル6チャット程度だったが、闇両替だと100チャット以上にもなった。海外の免税店で買ったタバコをラングーンで売るとそれだけでしばらく生活できるほどだったらしい。日本とあまり変わらない物価となった最近のヤンゴンと比べると大違いだ。

フヂ子さんは最初はラングーンで美容院を経営していた。そこに来る日本人のお客さんから雑誌や新聞など日本の情報が手に入ったという。

そして、料理が得意だったフヂ子さんは、ラングーンにいる日本人のために和食レストランを開くことにした。ご主人の友人で日本の民家を勉強していた建築家に設計してもらい、1985年に「ふるさと」を開店した。名付け親はフヂ子さんのお嬢さんだ。

レストランで大変だったのは材料の手配だ。日本の食材は当時のラングーンではほとんど手に入らないので、工夫するしかなかった。醤油はマンダレーで作っていた中国醤油を使った。日本の醤油と同じように大豆から作るこの中国醤油、煮物にはぴったりだったという。鰹節の代わりに、魚を燻って手作りしたりした。味噌も大豆から手作りだった。豆腐は中国の豆腐を使った。

いろいろと工夫しながら営業を続けたふるさとだったが、1988年に大変なことに巻き込まれてしまった。民主化運動(民主化暴動)だ。軍による鎮圧後、ふるさとはNLDの本部に近いということで、軍により監視所として接収されてしまったのだ。この時期、軍人がいつも3~4人寝泊まりしていたという。この状態が3~4年続いたが、NLD本部の前に軍の詰め所が出来、ふるさとを無事返してもらった。

その後のふるさとは、1996~1997年にかけての第一次ミャンマーブームの頃は客がたくさん来て忙しかったという。そのミャンマーブームはすぐに終ったが、15年後に再度ブームがやってきた。2011年の民主化による第二次ミャンマーブームだ。このブームのため、2011~2012年はかなり忙しかった。今はミャンマーブームも一段落して通常運転に戻っている。

ところで、ふるさとで働くスタッフはなぜか長くいる人たちが多い。あまりうるさく言わないからじゃないかとフヂ子さんは言う。それでも、店のチェックは欠かさない。夜も店に時々来るという。それで、今回お話を伺うことができたというわけだ。

フヂ子さん、貴重なお話を聞かせていただきどうもありがとうございました。

今日いただいた品々

何度もふるさとに来ているエンヤンメンバー、メニューは熟知しているので迷うことなく次々と注文した。

揚げ出し豆腐
私はふるさとの揚げ出し豆腐が大好きだ。以前のヤンゴンでは豆腐は中国豆腐だったというが、今のヤンゴンではスーパーで日本豆腐も手に入る。ヤンゴンで売られている中国豆腐は、沖縄の島豆腐に似て固い。

しらすおろし
これぞしらすおろし。ミャンマーの大根は日本の大根よりかなり小ぶりだが、辛味がピリッとして大根おろしにぴったりだ。

春菊のおひたし & ほうれん草のおひたし
ヤンゴンでちゃんとした日本のおひたしを食べられるのは貴重だ。

ハンバーグ定食
鉄板の皿に乗ったハンバーグ。そのハンバーグの上に乗ったきれいな目玉焼き。付け合せの野菜も彩りよく乗り、味だけでなく目も楽しませてくれる。

カツカレー
たっぷりのルーに玉ねぎは溶け、肉とにんじんがゴロゴロ。カツの衣がサクサクで、日本の正しいカツカレー。

牛タン定食
ミャンマー人は牛肉を食べない人が多いせいか、ミャンマー産の牛肉はあまり美味しくない。しかし、なぜか牛タンは別。日本のものと比べても遜色ないジューシーな牛タンだ。

抹茶アイス
手作りかどうか聞かなかったが、抹茶がかなり濃厚な大人の味。

フルーツジュース & ぶどうジュース

会計は全部で55,000Ks(約3,900円)。一人あたり13,750Ks(約980円)だ。ご飯物3品だったこともあり、かなり腹いっぱいになり皆満足。これからもみんなの「ふるさと」であり続けてください。

 

 

  • カテゴリー
    日本料理
  • 店名
    Furusato
    ふるさと
  • 住所
    No.130B, 34st.(middle block), Kyauktada Township, Yangon
  • 電話
    01-556265, 09-973081914
  • 営業時間
    10:00 - 14:00 / 17:00 - 22:00

 

イェナンジャウン(Yenangyaung)、石油のせせらぎ
ドブロクに似た地酒がうまいカチン料理店、Jing Hpaw Myay(ジンポーミェ)
 

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ゲスト
2019年07月22日(月)

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