『チョーミン楽団が行く!』上映会&写真展
ミャンマーにはトラックに乗って村を巡りながら演奏する楽団があるというのは昔から聞いていた。ぜひ見に行きたいと思いながら初めて見たのが3年前の2015年4月、古くからの友人、石谷さんと兵頭さんが一緒だった。我々が訪れた楽団は、バガン近くのチャウッパダウンというの町を本拠地にするチョーミン楽団だ。我々3人とも、彼らのステージを見てすぐに魅了された。映像作家でもある石谷さんが映画製作を決心した瞬間だった。
それから3年、やっと映画が完成し3月21日に横浜で上映会を行うことになった。上映会と同時に、兵頭さんと私と合同で写真展も開く。
ここで、写真展のために書いた文章の一部を紹介したい。
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3年前の4月、チャウッパダウンのチョーミン楽団に初めて出会った日の翌朝だった。楽器やステージ道具がつまった木箱と10数名の楽団員でいっぱいになったトラックの荷台に私たちも乗り込んだ。3時間ほどで村に着き、ステージを設営。本格的に演奏が始まったのは夜に入ってからだった。驚いた! 本物の演奏、本物の歌、本物の踊り、本物のお笑いだった。何よりも演奏も踊りも全てが生きていた。それまで私が持っていた「伝統音楽」サインのイメージが一瞬で吹き飛んだ。私が知っていたサインは、伝統保存のための音楽で単なる優雅なBGMだった。しかし、目の前のチョーミン楽団は真剣勝負の演奏でテクニックも素晴らしい。観客は食い入るように見、演奏に聴き入り、みんなで大笑いしていた。演奏者と観客のこの一体感、私が若かりし頃に見に行っていたロックコンサートを思い出した。奏でる音は違っても、熱気は同じだ。
その日のステージは深夜3時まで及んだ。翌日は朝8時からまた演奏が始まった。そして午後2時、サインの公演は終わった。楽団員はまたトラックに乗りチャウッパダウンに帰り着いた。翌朝、別の村へ向けてトラックは出発した。こうした1泊2日の村巡業が乾季の間ずっと続くのだ。
ーー後略ーー
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ミャンマーに興味のある方、音楽に興味の有る方はぜひお越しください。私もヤンゴンから横浜に駆けつけます。また、映画上映が終わった後、映画制作に関わった私たち3人が撮影秘話などを話すアフタートークを開きます。そのアフタートークにはスペシャルゲストとして何とあの高野秀行さんも参加するので、乞うご期待。
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上映会『チョーミン楽団が行く!』
日時:2018年3月21日(水祝) 15:00~17:00
※30分前開場 上映後トークあり
場所:横浜市栄区小菅ケ谷1-2-1
神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)5階 映像ホール
JR根岸線 本郷台駅すぐ近く
参加費:大人400円、小中学生100円
定員:当日先着120名の定員に達した場合、入場はできませんので、あらかじめご了承ください
※写真展は3月21日から4月22日まで行ってます。
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上映会の案内
http://www.earthplaza.jp/ai1ec_event/kyawminsaingwaing20180321
写真展の案内
http://www.earthplaza.jp/ai1ec_event/kyawmin_saingwaing_photoexhibition?instance_id=
ミャンマー音楽文化講座
http://www.earthplaza.jp/ai1ec_event/myanmar_music_20180321?instance_id=
Facebookでの公式ページ
https://www.facebook.com/mingalar2018/
チョーミン楽団の演奏を紹介
ここでYoutubeにアップしているチョーミン楽団の演奏をちょっと紹介したい。こういうクオリティの高い演奏が電気もない小さな村で行われている。実際に村で聴くと、すごい! としか言いようがない。
緊張感を持って楽団が一体となっている演奏は見事だ。曲は現代的な雰囲気を感じさせる。
この映像でも全員の息がぴったりと合っている。お笑い役のルーシュインドー2人の演技は往年のドリフターズを思い出させる。
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