変わりゆくミャンマー、変わらないミャンマー
先日、ラぺッイエサイン(ミャンマーの喫茶店)でお茶をしていた時の話です。
ミャンマーではオーダーしていないものがテーブルにある場合、好きなものを食べて後で食べた分だけ支払いをするシステムがあります。 そのお店にはテーブルの上にお菓子やフルーツが置いていました。店内にはミャンマー人のお客さんのほかに欧米人の女性がお茶を飲んでいました。
事件はその女性の支払いの時に起きました。どうやらその女性はテーブルにあったバナナを1本食べた様子でしたが、その会計でバナナ1本1000ks(約85円)の支払いを求められたようで、もめていました。
欧米人女性は
「そんな値段のはずはない、きちんとした値段だったら払うけど、納得いかない」
と支払いを拒否していましたが、 お店のオーナーは
「自分で食べたんだから1000ksよこせ!」
と言っています。 そのやり取りに周りのミャンマー人が注目。 私は見ていて腹がたってきたので、「外人だからってぼったくるなー!」と言いに行こうとしたその時、 一人のミャンマー人女性がそのオーナーに、
「私が食べても本当に1000ksなの?そこの屋台で1本150ks(約13円)で売ってるのに??」
と言いました。 オーナーは最初無視していましたが、その女性が
「相手が外国人だからってそんなことして恥ずかしくないの?私はミャンマー人として恥ずかしい」
と言い、そのオーナーに1000ksを渡しました。そしてその女性は、彼女に1000ksを渡そうとする欧米人女性に頭を下げたあと
「OK OK, you go!」
と言って欧米人女性を帰らせました。その後彼女は
「ミャンマー人として恥ずかしい事はしないでください」
といって去っていきました。
最近、どんどん変わっていってしまうミャンマー人に寂しさを覚えていましたが、本当のミャンマー人はこの女性のように誇り高い人たちです。 こんな人たちがこれからもミャンマーを支えていってほしいと思います。
コメント
良い話ですね!!
願わくば、その欧米人女性、ミャンマー好きになって、また再訪してくれればと。
ラぺイエサインの店主さんもこれで勉強して、まっとうなミャンマー人に戻ってくれるといいのですけどね。