風邪にはDecolgen(ディコジン)
4年ほど前、ミャンマーに移住してきて間もないころだった。急に悪寒がして頭もちょっと痛い。典型的な風邪のひきはじめだった。ちょうど友人の会社にいたのでミャンマー人の友人に相談すると、
「風邪にはディコジン!」
と手渡されたのが、この薬Decolgen(ミャンマー人の発音だとディコジン)だった。そして30分もするともう効いてきた? 頭がすっきりしてきたではないか。1時間もすると、風邪気味だったのがウソのように元気になった。心なし、普段の健康なときよりも心身ともにシャキッだ。
友人曰く、ミャンマー人は風邪をひくといつもこのディコジンを飲むという。それにしてもちょっと効きすぎ。この後もミャンマーで何度か風邪気味になったことがあるが、ディコジンを飲むと一発で治った。1年ほど前、ミャンマーに取材に来た日本人の友人がマンダレーで3日間ほど寝込むような風邪をひいた。そこで、ディコジンを教えたら一発で治ってしまった。友人曰く、「何かヤバイ成分でも入っているのでは」。
このDecolgen、風邪薬として東南アジアでかなり有名な薬らしい。インドネシアやフィリピンで製造したものがミャンマーに入ってきている。パッケージの裏を見ると成分が載っていた。
Acetaminophen 500 mg,
Phenylpropanolamine HCL 10 mg,
Chlorpheniramine Maleate 2 mg
主成分のアセトアミノフェンは解熱鎮痛の効果があり、日本でもタイレノール, ノーシン, ルルなどの薬に入っている。ただ、日本だと1回分で300mgなので、Decolgenは倍近い量になっている。Chlorpheniramine Maleate(クロルフェニラミンマレイン酸塩)も日本の感冒薬の中に入っている成分だ。Phenylpropanolamine HCL(フェニルプロパノールアミン)に関しては、以前は日本の市販薬にも入っていたが今は市販薬にはこの成分は入っていないという。ダイエット用などの使用した場合、まれに脳出血の症状がでることがあるらしい。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/08/h0808-1.html
Decolgenの表示成分が正しければ、それほど怪しい成分は入ってないようだ。ただ、主成分のアセトアミノフェンは日本の市販薬の倍近くある。たぶん、これが効いて一気にシャキッとするのだろう。そういや、日本の薬は安全だけどあまり効かないというのはよく聞く話だ。
ところで、ミャンマーでは薬はバラ売りが基本だ。このDecolgenも1錠100Ks(約9円)程度で買える。日本だと、余ったたくさんの薬が期限切れで無駄になってしまうことが多い。このバラ売りシステム、ぜひ日本でも広まってほしい。
でも、ミャンマーで薬を買う時についついたくさん買ってしまう。せっかくのバラ売りシステムなのに、薬を入れた袋は余った薬でだんだんと膨らんできている。それに、箱がないのでどれが何の薬かわからなくなってきた。
コメント
いまちょうど、ヤンゴンの薬局でこの薬を買ってきたばかりの者です。症状を伝えたらこれを出されたのですが、一応どんなものか調べてみようと思って検索したら、この記事がでてきました。成分も自分で調べようと思っていたので助かりました!ありがとうございます。
お役に立てたようでよかったです。ディコジンが効くといいですね。