ミャンマーでもインバーターエアコンは偉大だった
水掛け祭りが近づいてきて、気温も40度近くまで上がってきた。ところが、3年半前に買ったエアコンの調子が悪くなった。夜はちゃんと冷えるのに、暑くなると室外機がストップして生暖かい風しかでなくなったのだ。これではヤンゴンの暑季は乗り越えることができない。ということで、新しいエアコンを買うことにした。
日本でもあまりエアコンのお世話になってなかった私はエアコンに詳しくない。ということで、3年半前に買ったエアコンは最も安い中国製のエアコンにした。このエアコン、1.5HP(約4KW)のパワーで20万チャット(約20,000円)だった。私が買った Changhong(四川長虹電器)というメーカーで日本ではほとんど知られていなが、ミャンマーでは一番売れているエアコンのメーカーだ。
ところで、我が家の電気代がかなり高いと前々から思っていた。3, 4, 5月の暑季には月に4万チャットほどになっていた。単位電力あたりを見ると、ミャンマーの電気代は日本の1/5程度だ。4万チャットというと、日本だと2万円ほどの電力を使っていることになる。エアコンを毎日使っていたとしてもあまりにも高すぎる。他のミャンマー人や日本人の友人に聞いてもみな高すぎると言う。そこで疑ったのがエアコンだった。
ということもあり、今回のエアコン選は省電力にも注目した。そこで出てきたのがエコで有名な日本メーカーのエアコン、それもインバーター式だった。日本で売られているエアコンのほとんどがインバータ式だが、ミャンマーでは違う。日本メーカーのエアコンでもノンインバーター方式も売られていてけっこう人気がある。
このインバーター式、交流電気を一度直流に変換してまだ交流に戻すという方式だ。無駄なことをやっているようだが、実は訳がある。直流から交流にするときに交流の周波数や電圧の細かなコントロールができのだ。ノンインバーターだと、この細かなコントロールができないのだ。フルパワーで冷やす、冷えすぎたのでオフ、暑くなったのでまたフルパワーというような運転になり、室温も冷え過ぎたり暑すぎたりと一定しない。インバーター式だと、設定温度近くになるとほんの少しのパワーで冷やすので室温も一定に近い。
また、このインバーター式は省電力だという。いいことずくめのインバーター式だが、欠点は高いこと。1.5HP(4kW相当)で比較すると、中国のChanghongだと246,000Ks(約22,600円)で買えるが、三菱だとノンインバーターで470,000Ks(約43,200円)、インバーター式だと690,000Ks(約63,400円)になってしまう。
でも、やっぱりここはインバーターということで、三菱のインバーター式エアコンを買うことにした。設置に総勢6名のスタッフがやってきた。前からあるChanghongは取り外してきれいに清掃し、別の部屋に移動してもらった。
このChanghongエアコンの移動のときに問題が発覚した。このChanghongエアコンに接続しているパイプ、途中が細くなっていたのだ。エアコン本体と室外機との接続部分だけ所定の太さのパイプで、その間の部分は一回り細いパイプをつないでいた。今回の設置に来たエンジニアも、「こりゃまずい」とのこと。どうも、パイプ代をごまかすためにやられてしまったみたいだ。
移動と設置も何とか終わった。費用として14万チャットかかった。それプラス、チップとして20000Ks渡した。結局、エアコン本体も入れて、総額850,000Ks(約78,100円)かかった。
新しいエアコンになってもう2週間ほどたつが、快適だ。まず、室温が安定している。前だと暑くなったり寒くなったりと不安定。今は暑くも寒くもない室温をキープしてくれる。においもない。以前だと室温が下がっりすぎて送風になったときにエアコン独特の臭いにおいがしていたが、今はそういうにおいはまったくしない。そして、静かだ。室温が安定すると、動いているかどうかわからないほど静かだ。室外機も以前なら盛大な音を立てていたのが、今では静かで止まっているのではと思えるほど。
こんなに快適ならば最初からインバーター式にしときゃよかった。これで電気代が大幅に下がっていたら言うことない。来月の電気代は注目だ。
ところで、ミャンマーの3月から5月の3ヶ月は酷暑で大変だ。でも、暑いからこそ水浴びが非常に気持ちがいい。1日に何度も水浴びをする。でも、エアコンが快適になってから水浴びが寒くなってしまった。一昨日はずっと家にいたので、けっきょく一度も水浴びをしなかった。こりゃまずい。暑季の楽しみを奪われてしまった。
1円=10.89Ks(2016年4月1日)
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