エンヤン編集部(以下、編集部):日本食以外は? おしゃれなカフェとかもたくさんできたけど、レストラン以外の飲食ってどう?
O美:スイーツも歴史があるね。「カフェ・アロマ」で甘くないコーヒーが飲めるようになり、他に「ミリオン・コインズ」、「シーズンズ・ベーカリー」もできて。それでも、04年~05年くらいだったかな。外資が入って来たって意味で「ブラックキャニオンコーヒー」は歴史的な出来事だった。コーヒーの味然り。メニューの紙質や印刷もクオリティも高くて、触っただけで外国に来たような気分になれたよね。
H子:そうそう、甘くないコーヒーが飲める~、みたいなね。つい癖で、コーヒーに砂糖入れないでって言っちゃったりして(笑)。
K子:05年ごろといえば、「シュエバズン」の2号店ができたってことも、街が拡張し始めたきっかけみたいな感じで歴史的な出来事だった気がする。当時としてはワニ園冷やかしに行った帰りに寄るようなイメージの場所だったから、なんでこんなところに? と思ったけど。その後、スーパーマーケットのキャピタルができて、住宅地ができて、そういう都市計画が立ってたんだろうね。
編集部:その頃から、スイーツ系の店も需要がでてきて充実してきたってことかな。
H子:スイーツで思い出したけど、その辺の時代に、韓国系のケーキ屋さんがダウンタウンらへんにできたよね。全部食べたいと思うくらいケーキがうつくしかったな~。でも味は大したことなかったよね。なんか、しょっぱかった(笑)。
O美:当時は、街灯も真っ暗でねえ。そのお店では、小豆とかのアイスバーも売ってて。仕事終わった後に買いに走ったよね。
K子:美味しい生クリーム系のケーキはいまだに満たされないな~。今でも日本に帰るとフレッシュな生クリームのケーキが食べたい! って思う。
編集部:ヤンゴンに生クリームのケーキ売ってる店ってなかったっけ?
H子:確かに今はいろいろなケーキのある美味しい店も出来て、最初は美味しいって食べてたりもするんだけど、食べ慣れてくるうちに、なんかクリームが油っぽく感じてくるんだよねー。
O美:あと、フルーツタルト。生クリーム以外にタルトも日本のを食べたい!
K子:私は、タルトは「セドナホテル」ので満足なんだけど。
O美:うん悪くはないんだけど、季節のフルーツが載っていて、ビスケット生地がサクッとしててって、日本のやつはやっぱり秀逸だよ。
編集部:ミャンマーの果物って、季節もあるし美味しいものも多そうだけど?
H子:う~ん。でも、イチゴとかだと、最近のって日持ちするように改良されているのか、サクサクしてて美味しくないんだよ。
K子:昔の小さいカゴに入ってるやつのほうが美味しかったよね。形は良くなったけど。
ジューシーさが足りなくなったよね。味がない。手でつぶしても汁が出ないの。
H子:長持ち重視で、なんか味がだめになったよね。
O美:そういえば、美味しいケーキと言えば、「アカシア・ティーサロン」があった! できてから、もう5年くらいたつかな。「アカシア」は今でもいいね。
H子:「アカシア」はケーキもいいけど、トングでパンをとってトレーに載せて買うスタイルってのが、ミャンマーとしては新しくてさ。できた当時は、ここのパンは絶対買いに行かないとって思ってたな。
K子:ちょっと待って! パンの歴史には、ぜひ「キッチンマート」を入れたい! 今はもうないみたいだけど、本当に感動したのはあそこだったな。日本のロールパンの味だったんだよ。あまりの美味しさに、「どうやって日本の味を出したの?」って聞いちゃったくらい。パンと言えば、あそのこのロールパンだった!
O美:パンは私にとっては「シャーキーズ」が衝撃的だったな。食べ物はね、「シャーキーズ」の登場でだいぶ満たされた気がする。
編集部:外国の物が増えて外国人としては暮らしやすくなってる反面、ミャンマーの物ってどうなんだろう
H子:そういえばこの間、空港で「シュエバズン」のクッキーを売ってるって聞いたんだよ。ミャンマーのものが淘汰されずに残ってるんだって、すごく嬉しかった。
K子:昔は、ヤンゴンから地方に行くミャンマー人のお土産といえば、「シュエバズン」だったもんね。黄色いマークの付いた。
O美:それか、絶対ヤンゴン以外では作らないっていう「ジェードーナッツ」だったよね。
K子:私が来てしばらくは、甘いものと言えば「シュエバズン」しかなくて、少ししてから「ジェードーナツ」が出て来たんだよ。それまでは「シュエバズン」一色だったんだよね。「ジェードーナツ」が出てきて、画期的にバーッと盛り上がって変わった感じがする。
O美:基本的にミャンマー人がヤンゴンから地方へ行くときのお土産って、今も変わんないよね。でも、今は「ジェードーナツ」の方が多いかな。
H子:なんかこう、外資とか日本人とかがやってるものが今はいっぱいあるじゃない。けど、ミャンマーの人が頑張ってるものは、どこかにつぶされちゃうんじゃなくて、このまま皆で守って欲しいよね。
一同:うん、うん。