ミャンマーのモバイル通信によるデータ通信料は、周辺国と比べてもけっこう安くなってきていた。日本と比べても単純比較は難しいが、日本よりも割安感がある。それが最近一段と安くなってきた。10GBなどのパッケージを使うと以前は1MBが3Ks前後だったのが、ここ最近2Ks以下になってきた。
一方、ヤンゴンには光回線もあるが、スピードもあまり速くなく料金もかなり高額だ。現状では、個人でインターネットを使用するには光などの工程回線よりもモバイル通信のほうがずっといい。ということで、2017年1月のモバイル通信料金をまとめてみた。
インターネット基本料金
インターネットパッケージなどを使わないデータ通信の基本料金。ミャンマーで何も意識せずに携帯のインターネットを使うとこの料金になる。
会社名 | サービス名 | 料金 | 備考 |
---|---|---|---|
MPT | Swe Tahar | 6Ks/MB | 時間単位で料金を払うBasic Tariff があるが、実用的なスピードではない |
Telenor | Smart Internet | 8Ks/MB | 若干安いMy Internetがあるが、スピードが500Kbpsと遅いのであまり実用的ではない |
Ooredoo | Pay as you Go Internet | 6Ks/MB 9Ks/MB |
4Gのサービスエリアはヤンゴン、ネピドー、マンダレーの一部地域のみ(2016年8月時点) |
インターネットパッケージ
各社インターネットパッケージと称して、割引パッケージを用意している。パッケージを購入(有効化)すると、SIMカードに登録されている料金からパッケージの料金が自動的に引かれる。多くのパッケージは1ヶ月単位なので、購入後一ヶ月以内に使い切ったら再度パッケージを購入すればいい。購入したパッケージが1ヶ月以上経っても残っている場合は、切り捨てられてしまう。
去年(2016年)末あたりから、以前よりまた一段と安くなってきた。驚きの料金はOoredooだ。40GBでなんと50,000Ks。1MBで1.25Ksと格安だ。それに引きずられて、他社も安くなってきている。
普通のインターネットパッケージ以外に、ナイトパッケージ(深夜限定のパッケージ)をMPTとOoredooが提供している。深夜だけ特別割引にしたもので、1MBが1Ks以下だ。MPTは以前からナイトパッケージがあったが、Ooredooは新たに始めた。
パッケージの購入(有効化)の方法としては、主に3種類ある。何度も購入したり、モバイルルーターを使う場合はスマホアプリが便利だ。
1. SMSメッセージ:所定の番号に所定のテキストを送る(MPTとTelenorの場合)。
2. 電話をかける:所定の番号を入力して電話する(Ooredooはメニューが出てくるのでそこで選択)。
3. スマホアプリを利用する。
なお、各社のWEBサイトでの料金表示を見ると、TelenorとOoredooは商業税(5%)込みの料金で、MPTは商業税抜きの表示をしている。このページでは3社の条件を合わせるため、MPTの料金は5%の商業税をプラスした表示にしている。
料金 | データ量 | MB | 有効 | 有効化 |
---|---|---|---|---|
419Ks | 150MB | 2.79Ks/MB | 1日 | Send SMS <150MB to <1332> または、Dial <*2001#> |
2,993Ks | 1GB | 2.92Ks/MB | 30日 | Send SMS <1GB> to <1332> または、Dial <*2002#> |
5,513Ks | 2GB | 2.69Ks/MB | 30日 | Send SMS <2GB> to <1332> または、Dial <*2003#> |
9,975Ks | 4GB | 2.44Ks/MB | 30日 | Send SMS <4GB> to <1332> または、Dial <*2004#> |
18,900Ks | 10GB | 1.85Ks/MB | 30日 | Send SMS <10GB> to <1332> または、Dial <*2005#> |
料金 | データ量 | MB | 有効 | 有効化 |
---|---|---|---|---|
315Ks | 250MB | 1.26 |
1日 | Dial <*237*1#> |
1,050Ks | 1GB | 1.03 |
7日 | Dial <*237*2#> |
3,360Ks | 4GB | 0.82Ks/MB | 30日 | Dial <*237*3#> |
*1GB=1024MBで計算
料金 | データ量 | MB | 有効 | 有効化 |
---|---|---|---|---|
5,990Ks | 2GB | 2.92 |
30日 | Send SMS <smart1gb> to <500> または、Dial <*4011#> |
9,990Ks | 4GB | 2.44 |
30日 | Send SMS <smart2gb> to <500> または、Dial <*4012#> |
18,990Ks | 10GB | 1.85 |
30日 | Send SMS <smart5gb> to <500> または、Dial <*4015#> |
*1GB=1024MBで計算
料金 | データ量 | MB | 有効 | 有効化 |
---|---|---|---|---|
400Ks | 150MB | 2.67 |
1日 | Dial <*133#> |
2,500Ks | 1.5GB | 1.63 |
7日 | Dial <*133#> |
3,000Ks | 1GB | 2.93 |
30日 | Dial <*133#> |
5,500Ks | 2GB | 2.69 |
30日 | Dial <*133#> |
10,000Ks | 4GB | 2.44 |
30日 | Dial <*133#> |
19,000Ks | 10GB | 1.86 |
30日 | Dial <*133#> |
50,000Ks | 40GB | 1.22 |
30日 | Dial <*133#> |
料金 | データ量 | MB | 有効 | 有効化 |
---|---|---|---|---|
300Ks | 250MB | 1.20 |
1日 | Dial <*133#> |
1,000Ks | 1GB | 0.98 |
7日 | Dial <*133#> |
3,000Ks | 4GB | 0.73Ks/MB | 30日 | Dial <*133#> |
パッケージの確認方法
購入したパッケージが後どのくらい残っているかの確認方法を紹介する。まずは、電話またはSMSを使った確認方法だ。なお、スマホに入っているSIMカードに残っているバランス(使用可能な料金)だけを知りたい場合は、<*124#>をダイヤルする。これは3社共通だ。
MPT
SMSメッセージで<1331>に<BAL>というメッセージを送る。直後に、メインバランス(残っている料金)や購入済みのパッケージの残りデータ量などがメッセージで入ってくる。
Telenor
電話で <*124*1#>をダイヤルすると、インターネットパッケージが残ってれば残りのデータ量が表示される。
Ooredoo
電話で<*124#>をダイヤルすると、SMSメッセージで知らせてくる。パッケージが残っていれば、メインバランス以外にパッケージの残りのデータ量が入っている。
SIMカード設定用スマホアプリ
SIMカードの各種確認・設定ができるスマホアプリを各社用意している。これを利用すると、パッケージやバランス(料金)の確認以外にパッケージの購入、バランストランスファー(料金を他のSIMへ転送)など様々な設定ができるスマホアプリを各社用意している。Ooredooのアプリの場合は、他のスマホやモバイルルーターにSIMカードが入っていても操作が可能だ。
MPT 4 U for Android
MPT 4 U for iOS
MyTelenor for Android
MyTelenor for iOS
My Ooredoo for Android
My Ooredoo for iOS
おすすめは?
インターネット使用量が多い人はやはり、Ooredooの40GBパックだ。ただ、一般の人でこれほど使う人は多くないだろう。パソコンで使う場合でも、一般的には10GBもあれば足りるのではないか。そうなると、金額的にはどこも同じ程度になる。
スピードに関しては、Ooredooの4Gが一番早い。深夜や早朝で調子のいいときは15Mbps程度は出る。たまに4Gの調子が悪いときがあるが、そのときには3G接続すればいい。3Gの場合は深夜、早朝で、7〜8Mbpsぐらいが多い。
ということで、私はOoredooの40GBパックとOoredooのNight Packを使っている。当初、40GBもあれば1ヶ月余裕だろうと思い、OSのアップデートやら、SpotifyやGoogle Musicなどの音楽聞き放題サービスをがんがん使っていた。すると、1ヶ月待たずに40GBがなくなってしまった。
安くなったとはいえ、従量制なので使いすぎにはご注意を。
(写真・文:後藤 修身)