ミャンマーの牛乳で作ったアイスクリームはハーゲンダッツを超えるか

ヤンゴンの高級スーパー、マーケットプレイスのシティーマートでハーゲンダッツを見つけた。値段は370mlの1パイントで何と19,000Ks(1.776円)。日本の倍の値段だ。ハーゲンダッツ好きの私としては買いたかったが手が出ない。それではということで、自家製の手作りアイスクリームに挑戦することにした。

まずはネットで色々と調べると、私と同じくハーゲンダッツを目指しているGIZMODOのサイトが最もうまそうだった。このサイトを参考に試行錯誤すること半年、やっと満足するするアイスクリームができるようになった。ということで、ミャンマーの牛乳で作る作り方・レシピを大公開。

材料

牛乳 1リットル
生クリーム 500g
8個(卵黄のみ使用)
バニラエッセンス 小さじ2
砂糖 180〜200g
小さじ 1/2

 

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牛乳
意外だったのが、ミャンマーの牛乳はなかなかうまい。どうもノンホモ牛乳のようで、1〜2日放っておくと上部にクリーム層ができる。ノンホモの証拠だ。この牛乳をフルに使って作ることにした。

ただし、シティーマートなどの有名スーパーでも温度管理が悪いのか、たまに腐っている牛乳を売っている場合がある。シティーマートで1度、オレンジマートで1度使えない牛乳を買ったことがある。におってなくても傷んでいる牛乳を加熱すると分離してしまうのですぐにわかる。私がシティーマートでよく買うのは1,700Ks(159円)と、ちょっと高いが割と品質が安定していて美味しいWALCO牛乳だ。
注)最近のWALCOの牛乳、なぜかLAW FATばかりでFULL CREAMのものが売ってない。店員に聞いても、よくわからないという。ハーゲンダッツを目指すなら、やはりFULL CREAMだ。2016年9月追記

gt 20151218 1302 2182賞味期限が5日と、日本の普通の牛乳より短い。ノンホモ牛乳。

あと、ローカルな市場などだとポリ袋入りで牛乳を売っているところもある。1袋800Ksと格安だ。ところがこの牛乳が非常に薄い。量が半分くらいになるまで煮詰めて、やっと普通の牛乳の濃さになった。どうも、水を入れて薄めて売っているようだ。あまりに安い牛乳にはご注意。

おすすめはシュエパズンの牛乳だ。ファルーダなどの甘いデザートで有名な老舗店だが、パンやお菓子の専門店もダウンタウンにある。といっても、いつも牛乳を買えるわけではない。売り切れている場合が多いのだ。普通は午後3時頃に牛乳が入荷するので、その時間を見はからって買いに行くのがいい。この牛乳、賞味期限が2日しかない。熱処理などが控えめで、生乳に近いのかもしれない。味もあっさりしているが風味があってうまい。値段は1400Ks(131円)。

gt 20151224 2003 2318賞味期限が2日しかないシュエパズンの牛乳。こちらもノンホモ。おすすめ。

生クリーム
探したがミャンマー製の生クリームは見つけられなかった。結局、植物性油脂などの添加物も含んだ輸入品のホイップクリームになった。これらは賞味期限が6カ月や9カ月とかなり長い。それに、シティーマートなど一部の有名スーパーにしか売ってない。私が買ったことがあるのは、オーストラリアのメーカーParmalatやオランダのメーカーAurenholt だ。値段はParmalat の250mlで2,500Ks程度、Aurenholtの1Lで8,000Ksほどだ。


卵の黄身だけを使用する。アイスクリームを作る工程で熱を通すがそれほど熱くないし長時間でもないので、鮮度に注意。市場で売っている卵よりも、大手スーパーで売っているCPなど大手メーカー製の方がいいだろう。タイの大手食品メーカーのCPの卵は卵かけ御飯も大丈夫だという噂があるが、真偽のほどは定かじゃない。

バニラエッセンス
これも一時入手するのに苦労した。去年の10月頃まではシティーマートで小さな容器に入っているバニラエッセンスが買えたのだが、いつの間にか店頭から姿を消した。オレンジやチョコレートなどの他のエッセンスは売っているのに不思議だ。店員に聞いてもわからないという。ということで、ダウンタウンの市場を探して手に入れたのが量り売りのバニラエッセンス。友人がタンゼイで見つけてくれた。量が多いし香りや味も悪くない、何しろ値段が安いのがいい。

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砂糖
普通に売っているミャンマー製の砂糖。


これも普通のミャンマー製の塩。

作り方

1. 卵8個を割り、黄身だけにする。それに砂糖180〜200g(好みで)とバニラエッセンス小さじ2杯を入れ、よくかき混ぜる。なめらかになり、透明感が出てきたらOK。
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2. 牛乳1リットルを約半分くらいになるまで煮詰める。耐熱容器に入れて電子レンジでもOKだが、出力が高すぎるとふきこぼれるので、様子を見ながら濃縮すること。鍋で煮詰めるときは焦げないように注意のこと。
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3. 2の熱い濃縮牛乳を少しずつ1に注ぐ。この時、1の卵液は常にかき混ぜていること。

4. 3をよくかき混ぜながら中火にかける。全体が若干トロッとしたら火から下ろす。絶対に沸騰させないこと。このタイミングが難しい。火にかけすぎるとプリン的な味になってしまう。火から下ろしたら、十分に冷やす。

5. 生クリーム500ccのうち半分の250ccを泡だて器でホイップする。
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6. 十分に冷えた4とホイップクリームになった5を混ぜる。混ぜ終わったら、金属容器二つに分けて冷凍室に入れる。金属容器二つに分けるのは、急速冷凍したいため。

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7. 2時間程度で冷蔵庫から出す。周辺部が凍ってきているのでそれをもう一度十分にかき混ぜた後、また冷凍庫に入れる。アイスクリームができるまで途中で何回か混ぜるのは、よく混ざってなめらかなアイスクリームにするため。ここで、残っていた生クリーム250ccを泡立ててホイップクリームにして、冷蔵庫の冷蔵室に入れとく。泡立て量が少ないと固めでより濃厚な出来上がりになるので好みで調整する。

8. 2時間程度冷やしたアイスクリームを冷凍室から出してみる。ゆるくなったアイスクリームという感じだったらOK。そこに8で作ったホイップクリームを入れ、全体をよくかき混ぜる。十分かき混ぜた後、型に入れていく。できるだけ早く冷凍し方がいいので、製氷皿のように仕切りのあるものがいい。なければ、タッパーに小分けする。このとき、材料がゆるめだと出来上がりで上部がクリーム成分下部が卵成分というように分離しがちになるので、もうちょっとで固まりそうという感じのようがいい。
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9. 4時間程度で出来上がり。最後は冷凍室の温度を真ん中あたりに戻したほうがいい。最強にしとくとアイスクリームがかたすぎる。

ハーゲンダッツを超えたか?

これでできた。ちょっと味見、うまい!!! でも、本当にうまいかどうか、あのハーゲンダッツと直接勝負してみないといけない。ということで、19,000Ksも払ってハーゲンダッツバニラ味を買ってきた。私とミャンマー人2人での試食会となった。ミャンマーではハーゲンダッツを売っている店はごく少数なので、ハーゲンダッツの名前を知らない人がほとんどだ。

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gt 20160108 1734 2823左がハーゲンダッツ、右が自家製ミャンマーアイスクリーム

まず、ハーゲンダッツから。私にとって3年ぶりのハーゲンダッツ。うまい! やっぱりハーゲンダッツだ。次にミャンマー牛乳とミャンマー卵で作ったミャンマーアイスクリーム。おお、こっちもうまい! 味の傾向はほぼ同じだ。でも、ミャンマーアイスクリームのほうがより濃厚で口の中にミルクの風味が広がる。私としては、自分で作ったというひいき目もあり、自家製ミャンマーアイスクリームに軍配を挙げる。

ミャンマー人Eさん
どっちも美味しいけど、ミャンマーアイスクリームのほうが濃いので好き。

ミャンマー人Sさん
ハーゲンダッツのほうがさっぱりしていて好き。ミャンマーアイスクリームはちょっと甘すぎるかな。

というミャンマー人の評価だった。この時のミャンマーアイスクリームでは、煮沸した1Lの牛乳が350mlとかなり濃縮していた。それで、全体としてかなり濃くなってしまった。ちょうど半分の500ml程度がいいだろう。砂糖ももうちょっと減らしていいかもしれない。参考にしたGIZMODOでは240gだったのを甘すぎるので200gにしたが180g程度でいいかもしれない。このあたりは好みで調整したい。

乳脂肪分を計算してみた。日本では乳脂肪8%以上あればアイスクリームと名乗ってもいいらしい。ハーゲンダッツは15%だ。ではミャンマーアイスクリーム、計算すると15.7%と、ハーゲンダッツより多い。特に、比較対決した時のミャンマーアイスは1L牛乳を350ccまで濃縮したので、何と乳脂肪分が17.6%だ。こりゃ濃いわけだ。

そして材料費は全部で7,200Ks(673円)だ。出来上がりの量が1500mlほどあるので、1パイント(473ml)あたり2,270Ks(212円)と、ハーゲンダッツより圧倒的に安い。ミャンマーでは高嶺の花のハーゲンダッツを食べるのは罪悪感を感じるが、自家製ミャンマーアイスクリームなら堂々と食べることができる。

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*円チャットレート:1円 = 10.7Ks
*参考サイト:特別な道具は必要なし! 自分でハーゲンダッツ並みのアイスクリームを作る方法(GIZMODO)

(写真・文:後藤 修身)